脱原発社会をめざして 女川原発を廃炉に!

2016年東北電力株式会社第92回定時株主総会共同株主提案議案

2016年4月28日
東北電力株式会社第92回定時株主総会
共同株主提案議案

第1号議案 定款一部変更の件(1)
◎議案内容
  以下の章を新設する。
 第7章 原子力発電所
  第43条 当会社は所有する原子力発電所を再稼働させず、廃炉作業を開始する。
○提案の理由
福島原発事故から5年が経過しても事故収束作業は困難を極め、故郷を追われ帰れない人々がいまだに数多くおり苦しんでいます。東京電力は被災者への賠償や除染費用などの支払いは10兆円規模に上ることを明らかにしています。最長40年かかると言われている廃炉作業や増え続ける汚染水問題に苦慮する東京電力の姿を、当社取締役はしっかりと見つめて経営判断を行なうべきです。
当社は東日本大震災で被災し5年以上停止している原発に、3,500億円もの費用をかけて安全対策工事を行ない再稼働させようとしていますが、経費の掛かり過ぎですし設備の劣化も懸念されます。原子力規制委員会での安全審査に通っても、「それが安全を保証するものではない」と田中俊一委員長が言っていますし、原発の持つ本質的な危険性は当社の行なっている安全対策工事では無くせません。司法の世界における新しい動きなど原発の再稼働に対する世論の動きはますます厳しさを増しており、この莫大な経費は無用な出費になる恐れがあります。
4月から電力の全面自由化が始まりました。原発にしがみつく電力会社が見捨てられる時代が始まっています。安全上も経営的にも原発からの撤退を決断すべき時期です。

第2号議案 定款一部変更の件(2)
◎議案内容
  以下の章を新設する。
 第8章 放射性物質の責任管理
  第44条 当会社は当会社の原子力発電所で発生させた放射性物質を、発生者責任を果たすため当会社の原子力発電所の敷地内で厳重に管理する。
○提案の理由
 原発はウランの核分裂を利用しますが、その際に大量の放射性物質(放射能)を作り出します。日本の原発で商業運転が始まってから今年で50年になりますが、これまで作りだした放射性物質の量は広島原爆で撒き散らされた放射能の120万発分以上の量になっています。この放射性物質は放射線を出して生物の細胞を傷つけるので、人間の生活環境から隔離し厳重に管理していかなければならない危険物です。
 この放射能のゴミの処理・処分の問題は、開発当初から問題にされながら50年経っても解決の道筋さえ見えていない状態です。原発が「トイレの無いマンション」と言われる所以です。
 使用済核燃料を再処理するのか直接処分するのか、すでに取り出した大量のプルトニウムをどの様に処理するのか、高レベル放射性廃棄物の処分はどうするのか等々、問題は多様で複雑です。
 この大量に発生させてしまった放射性物質の発生者責任を果たし続けていくために、当社の原発敷地内で厳重に永久管理していくことが必要です。

第3号議案 定款一部変更の件(3)
◎議案内容
  以下の章を新設する。
第9章 核燃料再処理事業への投資の中止
第45条 当会社は、核燃料再処理事業への投資を行なわない。六ヶ所再処理工場を運営する日本原燃株式会社への出資は回収する。
○提案の理由
 2015年11月、日本原燃は六ヶ所再処理工場の完成を2016年3月から2018年度上期に、2年以上延期すると発表しました(実に23回目の延期!)。新規制基準が要求する、地震、噴火、テロ等による重大事故対策の追加工事のためとしています。再処理工場の建設費はすでに当初見込みの7,600億円から2兆2,000億円に膨らんでいますが、この追加工事に更にどれだけの巨費が投じられるのか計り知れません。
そしてどんなに追加工事を行なおうとも「絶対に重大事故を起こさない」対策は不可能です。再処理工場には原発をはるかに上回る大量の放射能が貯蔵されており、重大事故時の被害は福島原発事故の比ではなく、全地球規模の大惨事になります。
しかも再処理工場の生産物であるプルトニウムを、日本は使い道もなくすでに47トンも保有しており、「何のために再処理してこれ以上増やすのか」と国際社会からの疑念が高まっているのです。当社がこれ以上、再処理工場への投資を続ける、いかなる理由もありません。

第4号議案 定款一部変更の件(4)
◎議案内容
  以下の章を新設する。
第10章 高速増殖炉開発からの撤退
第46条 当会社は見通しのない高速増殖炉の開発から手を引き、今後係わらないこととする。
○提案の理由
 2015年11月、原子力規制委員会は、高速増殖原型炉「もんじゅ」の運営主体として日本原子力研究開発機構は不適格だとし、新たな運営主体を半年以内に示すよう、文科省に勧告しました。
もんじゅは1995年12月にナトリウム漏れ事故を起こして停止。2010年5月に14年ぶりに試験運転を再開しましたが、同8月に炉内に装置を落下させる事故を起こして再び停止しました。さらに2012年11月、機器全体の2割に当たる約1万件で点検漏れが発覚。2013年5月、原子力規制委員会は運転禁止命令を出しましたが、その後も新たな点検漏れや不備が次々と発覚し、ついに今回の原子力研究開発機構に対する「失格」宣告となったのです。
もはや、もんじゅは技術的に実現困難であるばかりか、組織的にも破綻していることは誰の目にも明らかです。停止していても維持費だけで1日5,000万円を浪費するもんじゅは一日も早く廃炉にすべきです。
当社はこのような無駄で危険な事業から一切手を引き、今後も係わるべきではありません。

第5号議案 定款一部変更の件(5)
◎議案内容
  以下の章を新設する。
 第11章 事故に対する社会的責任
  第47条 当会社は、当会社の原子力発電所の事故に対して全責任を負い、全て当会社で賄う。
○提案の理由
東京電力福島原発事故による国民負担(電気料金への上乗せ、政府の直接財政支出、事実上の国民資産である東電株の売却益やエネルギー特別会計からの支出)はすでに3兆4,000億円を超えて、さらに今後も増え続ける見通しといわれています(2016.3.11「河北新報」)。これは、本来原発を保有・運転していた東京電力が支払うべきものであり、一民間企業の責任を国民に転嫁したものに他なりません。さらに、この中には当社が一般負担金として負担したものがあり、それは電気料金の上乗せという形で顧客に対して負担を強いています。
電力自由化のなかで、このような無責任な企業への国民・顧客の目は厳しくなっており、当社はこのような東京電力の姿勢とは一線を画し、万が一事故が起こった場合には、その全ての費用負担は当社で賄い政府の財政支出や電気料金への上乗せなどによる国民への転嫁は行なわないことを会社の方針として示すことによって、国民・顧客との信頼を獲得していくことが重要です。

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※21年続けての株主提案※

株主数 204名 2,473個(247,300株)

●プロフィール
1990年 第66回定時株主総会参加
1990年 株主総会決議取消訴訟
1992年 第68回総会に「青森・宮城・福島3県の県議会議長を取締役に据える慣例をやめること」を求める3つの議案の株主提案(77名株主45,400株)
1992年 株主総会議決権確認訴訟
1996年 脱原発株主提案(102名株主68,400株)以後毎年
2008年 脱原発株主提案(487名株主603,400株)
2009年 「株券電子化」で脱原発株主提案(247名株主321,500株)に半減
2015年 脱原発株主提案(229名株主311,300株)
事務局10名 全国約230名の株主から賛同協力

●これまでの主な株主提案
○青森・宮城・福島3県の県議会議長経験者を取締役に据える慣例をやめること(1992年・1996年・2001年)
○新潟県巻原発建設計画を白紙撤回すること(1996年・1997年・2000年・2001年)
・核燃料サイクル事業から撤退すること(2002年・2004年・2005年)
・プルサーマル計画を中止すること(2009年)
○自然エネルギーを推進するためグリーン電気料金制度を導入すること(2000年)
○配当金を一株当たり30円に増配すること(1996年~2006年)
○取締役会をスリム化すること(1997年・1999年・2001年)
・役員報酬を開示すること(2004年~2010年)
○役員退職慰労金制度を廃止すること(2006年)
○総会での議案ごとの賛否数を明らかにすること
○浪江・小高原発計画を白紙撤回すること(2012年)
 ・原子力発電事業から全面的に撤退する。(2015年)
 ・再生可能エネルギー発電と高効率LNG火力発電を中心とした電源構成への移行を図る(2015年)
・使用済核燃料は、厳重に管理保管し、その数量を増加させない(2015年)
・自治体の事前了解(2015年)

※○は、取締役会の反対で株主総会で否決されたが、後に実現した株主提案

など

脱原発東北電力株主の会

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