当日資料です 12月11日みやぎ脱原発・風の会 公開学習会 vol.17-女川原発再稼働を阻む硫化水素問題-洗濯廃液と微生物が原発を止める?

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12月11日みやぎ脱原発・風の会 公開学習会 vol.17-女川原発再稼働を阻む硫化水素問題-洗濯廃液と微生物が原発を止める? 当日配付資料
(当日の講師資料は、量としてはこの倍になります)
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みやぎ脱原発・風の会 公開学習会 vol.17
-女川原発再稼働を阻む硫化水素問題-洗濯廃液と微生物が原発を止める?
   講 師:仙台原子力問題研究グループ 石川徳春
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日時:2021年12月11日(土)午後6時~8時(予定)
場所:仙台市市民活動サポートセンター6階セミナーホール(仙台市青葉区一番町4-1-3)
資料代:500円
主催 みやぎ脱原発・風の会
連絡先 090-8819-9920 メール hag07314@nifty.ne.jp(舘脇)
※ZOOMでの視聴も可能です メールにてご連絡ください

 今年7月12日、女川原発「1号機廃棄物処理建屋において、洗濯廃液を貯留するタンク内の硫化水素の発生を抑制するため、空気注入による攪拌作業を行っていたところ、硫化水素がタンクに接続される配管を通じて2号機の制御建屋内に流れ込み、当該作業員が吸い込んだ」ことで「協力企業作業員7名の体調不良者が発生」する「労災事故」が発生。       
 東北電力は、現在、労基署からの10.7指導票も踏まえ、原因究明と再発防止策の検討を行なっているようですが、現時点(10.29)まで正式な最終報告はありません。
 その一方で、致死性の有毒ガス「硫化水素」が原発の最重要施設である「制御建屋」に流れ込み、原発運転員(電力社員)が被災(最悪の場合は死亡)した可能性も十分にあったのに、今回は下請作業員が被災した(幸いにも体調不良に留まった)ためか、この間「発電所の安全性に影響を与える事象ではありません」との安全宣伝を繰り返しています。 
 しかしながら、今回の事故は、適合性審査で安全性のお墨付きを得た2号機の「制御建屋」が、廃炉が決まった1号機の「廃棄物処理建屋」と直接『毒ガス通気経路』で結ばれていることを明らかにしました。その根本原因は2号機増設時に、液体放射性廃棄物処理系の一つ「ランドリドレン(洗濯廃液)処理系」を、既設の1号機と「共用」(経済性優先)したためであることは明らかで、2号機の安全性確保や、1号機廃棄物処理建屋から『毒ガス経路』を利用した「テロ」防止の観点からも、「共用」の解消が必須です。
 また、原発の安全上これまで特に注目されなかった「洗濯廃液(タンク)」から「微生物=硫酸塩還元菌」の働きで「硫化水素」が絶えず発生しており、(人為ミスか故意(テロ)かに関わらず)『毒ガス経路』を通じて(洗濯廃液の発生元である)「制御建屋」に逆流する可能性があることが明らかになったことは重要で、規制委の『有毒ガス防護に係る影響評価ガイド』の想定に重大な抜け落ちがあることを示しています。
 公開学習会までに出されると思われる東北電力の最終報告書(労災事故の再発防止に限定した?)の批判・検討も含め、原発の抱える「硫化水素問題」について、できるだけ基礎から分かりやすく(?)かつ詳しく(!)解説しますので、是非ご参加ください。