女川原発関連 第171回「協議会」傍聴記 —乾式貯蔵建屋が、崩壊しても「乾式貯蔵容器」は、大丈夫だ?—

女川原発関連 第171回「協議会」傍聴記— 乾式貯蔵建屋が、崩壊しても「乾式貯蔵容器」は、大丈夫だ?—

2025年2月14日に「第171回女川原子力発電所環境保全監視協議会」を傍聴してきました。資料は、宮城県のHPには、未だですが、そのうち、下記にアップされると思います。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/gentai/o-kyogikaigijyutukaikentokai.html

・簡単に気になった所だけを報告します。傍聴は、私+1+電力関係3名で、マスコミは0でした。委員は35名中25名の出席でした。学識経験者は、全員8名出席でした。
○伊藤哲也会長(宮城県副知事)があいさつで、1/30に宮城県、女川町、石巻市などで、女川原発の立入調査、2/8に宮城県原子力防災訓練を実施したことを報告した。
○伊藤哲也会長が議長で、いつもの通り「放射能調査結果」と「温排水調査結果」が報告され、評価し了承された。

●資料-4 女川原子力発電所の状況について
20250214監視協議会_資料4女川原発の状況
 ・「技術会」で報告された事も議論になった。
①P7(1)原子力規制検査における評価結果について
(技術会資料-4 P14にも同様の資料あり 参照) 
https://www.pref.miyagi.jp/documents/10414/171osirase-4ver2.pdf

・2024年度第2四半期の原子力規制検査の結果女川2号機は、「力量の付与が不十分」で「緑」(重要度評価で4段階の最下位)となる。それは、 2024.8.15.(大規模損壊訓練)、8/20~22(シーケンス訓練)において、送水用ホースの一部が、接続できなかった為である。

②P9(2) 3号機に関する地質データ拡充に向けた地質調査の実施について
(技術会資料-4 P16にも同様の資料あり 参照)  
https://www.pref.miyagi.jp/documents/10414/171osirase-4ver2.pdf

➢ 2025年1月16日,3号機の新規制基準適合性審査申請に向けた準備の一環として,データ拡充による説明性向上を目的とした地質調査を実施することを公表した。
・委員から、どこの断層が、問題かと質問されたが、東北電力の方は、P10の赤い印の断層で、P11にある、「自ら地震を起こす震源断層」ではなく、「共連れで、副次的に動く断層」についても、確認し、データを、拡充していくと、自信をもって答えていた。(本当に、大丈夫なんだろうか?)

③P13(4)2号機原子炉格納容器内の窒素ガス漏洩率の有意な上昇について
2025.2.5に格納容器の窒素ガスが漏れた。格納容器内の窒素に含まれる放射性物質を測定する「ダスト放射線モニタ設備のエアフィルタ」からの漏えいである。委員から、エアフィルタは、定期的に交換してるのか、前回は、いつ交換したかと問われると、東北電力は、26カ月に1回で、前回は、2024年6月に交換したと回答。(どうも、6月の交換が、問題だったようだが、未だ原因は調査中との事)

④P14~15(5)2号機における使用済核燃料乾式貯蔵施設の設置に係る原子炉設置変更許可申請の補正について
・2025.2.7.に上記の「変更許可申請の補正」を原子力規制委員会へ行った。(私の常識では、びっくりするような、内容が書かれていた。すなわち、設置地盤が変位しても「乾式貯蔵容器」は、転倒や、容器同士がの衝突しても安全、そして乾式貯蔵建屋が、崩壊しても、重機で応急復旧する事で対応する)

・委員から、建屋が壊れ、容器が、冷却できない時の懸念が出されたが、東北電力の方は、容器については、耐震の一番強いクラスで対応でき、 空冷できない時は、がれき撤去し水をかける との趣旨を述べたようである<議事録が待たれる>。(本当に大丈夫か? 初めての対応ケースでもあるようだ)

〇今回も 報告は、簡単にしょうと思って書き始めたら、意外と問題発見で、長くなりました。
・窒素漏えいの初歩的ミスか? 相変わらずの、ヒューマンエラー 、「乾式貯蔵容器」は、完璧だ?
みたいなことが分かりました。

〇 次回協議会は、2025.5.28(水) 午後 女川町にて。(2025.2.15記) 兵藤則雄