女川原発関連 158回「技術会」傍聴記―東北電力さん、毒ガスを浴びないために清掃はきちんとしましょう―

女川原発関連 158回「技術会」傍聴記
―――東北電力さん、毒ガスを浴びないために清掃はきちんとしましょう―――

2021年11月12日に「第158回女川原子力発電所環境調査測定技術会」を傍聴してきました。簡単に気になった所だけを報告します。
傍聴は、私とNさん、Hさん、Sさん,電力関係1名で、マスコミはゼロした。
・佐藤達哉会長(宮城県復興・危機管理部長)が議長で、いつもの通り「放射能測定結果」と「温排水調査結果」が報告され評価し了承された。
・当日の資料は、後日宮城県のHPへ掲載されるはず。(但し、相変わらず遅いです。8/4の技術会の議事録は、10/7頃でした。)
協議会・技術会・監視検討会 会議資料・議事録 – 宮城県公式ウェブサイト (pref.miyagi.jp)
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/gentai/o-kyogikaigijyutukaikentokai.html

入手した当日資料の一部はこちら
第158回女川原子力発電所 環境調査測定技術会資料 資料5 女川原子力発電所の状況について 2011.11.12

●佐藤会長が、挨拶の中で、「硫化水素漏れ」が起こった事などで、来週11/15(月)女川原発に立ち入り調査すると報告。
● 前回も問題になったが、1号機で、2021.6/3以降「海水系のポンプ停止したため、天然放射性物質を多く含む淡水層の影響」とのことで、7/1,2に係数率が急に上昇。(資料1 P11)・・・(即座に上昇の原因はわからない点は、未解決。)
●寺間のモニタリングステーション線量率のスペクトルデータ伝送異常が6/25から発生(10/1復旧)。(参考資料-2)・・・(根本原因は不明?。)
●報告事項 「女川原子力発電所の状況について」
 1.硫化水素発生による体調不良者の発生についての報告。(資料-5 P2~3)
・参考(東北電力HP)↓
女川原子力発電所2号機制御建屋内への硫化水素の流出に係る原因と対策について| 東北電力 (tohoku-epco.co.jp)
・スラッジ(洗濯廃液の洗剤成分除去による活性炭が泥個体となったもの)内に、たまった硫化水素が、圧力空気注入により多量発生し、排気しきれず、配管を通じ1号機から2号機制御建屋へ流出。2号機への隔離措置無し。労働基準監督署から、「指導書」受領。・・・(これまで、系統外への流出例がなく、硫化水素の毒性への認識も、東北電力は甘かったようである。スラッジは、あまり溜めないこと。委員の方々も、1号機から2号機へ毒ガス硫化水素が、流れ込んだ重要性が本当に分かっているのか疑問に感じた。)
 2.中央制御室換気空調系の是正処置のサボり?(資料-5 P3~4)
  ・中央制御室の送風機停止時に空気の逆流を防止する措置を、2021年5月まで、是正実施する予定を、8月までしてなくて、原子力規制庁から深刻度評価SLIV Ⅳを受けた。・・・(5月までの是正を忘れたのか?? ズサンです。中央制御室が危険地帯となる?)
 3.焼却炉建屋の火災報知器作動(資料-5 P4-5)
 ・焼却炉内の未燃物が、冷却ボックス内で燃焼し圧力上昇したため、焼却物を砕くグローブボックスが破損し、焼却灰が漏れ火災報知器が作動した。・・・(清掃をきちっとする事。)
・・・(上記3点に共通することは、基本的な掃除などが、きちんと出来ていないという事か??。)
次回の「技術会」は、2022.2.4.です。
(2021.11.13.記) 兵藤則雄