女川原発関連 159回「協議会」傍聴記― 東北電力への不満がまたも噴出!!やはり新たな検討会議が必要―

女川原発関連 159回「協議会」傍聴記

2022年2月18日に「第159回女川原子力発電所環境保全監視協議会」を傍聴してきました。時間を間違えて、数分遅刻して、遠藤副知事の挨拶は、途中から聞いた。挨拶は、議事録には載らないので残念!。簡単に気になった所だけを報告します。傍聴は、私と電力関係3名?だった。。マスコミは途中から1名?でした。
●新しく遠藤副知事が会長、長谷川さんが副会長に選任された。(前年同様)

●遠藤副知事が議長で、いつもの通り「放射能測定結果」と「温排水調査結果」が報告、確認された。
・当日の資料は、後日宮城県のHPへ掲載されるはず。(遅いです。)

協議会・技術会・監視検討会 会議資料・議事録 – 宮城県公式ウェブサイト (pref.miyagi.jp)
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/gentai/o-kyogikaigijyutukaikentokai.html

また、以前に求められていた「原発稼働時と、停止時の海水温度の比較」が、スライドのみで、紹介された。当然ながら、稼働時は、放水口付近は、温度上昇。「不明卵出現状況について」も冬場に、特徴同じもの多く、不明卵が多いことが紹介され、質問した須田女川町長も納得。(不明卵とは、海水中の卵を顕微鏡で観察するが、同定できないものは不明卵とする。)

資料-3について
●P2 2022.1.16. 「女川原子力発電所核物質防護事案(立入)」について、「深刻度評価 Ⅳ」と評価。
 内容は、2021.10.12.に協力会社作業員が、他人のIDカードで、周辺防護区域まで入り、防護区域入域前で判明との事で、警備員の人定も不十分だった。(東京電力柏崎刈羽でもあり、昨年2月の協議会でも話題になったが、ついに、女川原発でも起こった。)
なお、東北電力HPに同様報告あり。↓
当社原子力発電所の原子力規制検査における2021年度第3四半期評価結果(核物質防護関係)について|東北電力 (tohoku-epco.co.jp)
https://www.tohoku-epco.co.jp/news/atom/topics/1224432_2552.html

なお、硫化水素による被災事故(2021.7.12. P11参照))は、「深刻度評価 Ⅳ(通知なし)」と評価(P2)。
・須田女川町長から、深刻度評価 Ⅳの(通知なし)と(あり)は、どう違うのかと質問あり、東北電力は、P12に記載の通り(なし)は深刻度が低いという、そっけない回答。、須田町長は、「わからない人には、分かりやすく説明するのが、大事ではないか」と、東北電力の体質批判で、ちょっと怒った感じでした。
●P4 2021.12.16.に、2号機の「有毒ガス防護に係る原子炉設置変更許可申請」を原子力規制委員会に提出。中央制御室を防護するため有毒ガス防護に係る記載追加。

●P4 2022.1.5. 2号機特定重大事故対策施設の設置変更許可申請(テロ対策)について、宮城県、女川町、石巻市に協定書の事前協議申し入れ。
●P2 2021.12.7. モニタリングポスト計測値の伝送異常。誤って作業員が、プラグを外した為。今後は、メーカーに確認してから実施するとの事。
●P4 2022.1.15. 構内で交通事故、1名入院。
●P5 新コロナ感染・・・電力社員3名、協力企業従業員98名。11/26以降、電力社員2名、協力企業従業員59名と最近は多い。
●P1-2 2021年2,3,5月の地震での被害対応で、使用済燃料プールへのボルト、ワッシャ、ナットの落下物は、数十個未回収。

資料-4について
・ヒューマンエラー低減に向けた取り組みについて、東北電力から、前回のコメントへの回答を述べた。
●しかし、委員からは、他人のIDカード使用について、勝手に持っていけるのか。緊張感が伝わらない。どういう人が、ヒューマンエラーを起こすか分析してるか。エラー起こした業者に対応しているか。(解約?) ルールがあっても守らない?等々様々な疑問、不満、提言があった。(単なる作文の取り組みでは、ダメという事ですね。)

資料-5について
●東京電力福島第一原子力発電所事故時のモニタリングに関する初動対応について
・以前に求められていた件について、伊藤原子力安全対策課課長が、説明した。
●2011.3.11津波で、被災。宮城県原子力センターが全壊、モニタリングステーションが、4/7滅失。福島事故の放射性物質独自測定出来ず。東北大学、東北電力の協力で、実施。その後徐々に復旧したことを説明。
●岩崎俊樹さんからは、福島原発からの放射性物質への安全宣言は、汚染状況が、分からないうちにやられたのでないか。機器喪失の件は、どう改善したか。
山田さんからは、ソ連チェルノブイリの解除の値を参考にすればよかったのでは?(と言ったように聞こえたが、議事録見たい。病院に放射線測定器があったそうだ。)
●佐藤(良)女川町議長さんは、当時被災地へ、福島からの放射能の流れは、伝えたのか。(伊藤課長の答えは、良く分かっていないような回答だった。議事録見たい。)
●原子力防災訓練の質問が出て、次回に報告することになった。

〇次回は、5/31(火)午前 仙台で実施。会議後 環境放射線監視センター視察とのこと。
 8月は、石巻市で実施。11月は、女川町で実施、午後女川モニタリングステーション視察。
 2月は、仙台市で実施。(資料-6参照)
〇報告事項で結構議論が深まる。やはり新たな「事故対応検討会議」が必要ですね。。
(2022.2.19. 記) 兵藤則雄