☆「パブコメ」続編:規制委も「完全スルー」+現状報告☆
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本稿の予定主題「配管接続の無断変更問題」に入る前に、前号『番外2』に記載した「パブコメ」に対する「9月中の規制委員会での了承」について報告します。
規制委会議は9月17日、『番外2 9.13追記』を書いた後に開催されました(そのため前号には間に合わず、今号での報告となりました)。
早速、同会議資料3の「パブコメ結果」を見たところ、辰巳先生意見3や筆者意見2-2~2-4に対して、9.4第52回検討会での「(規制庁の)考え方」に若干の「+α(規制委員会の考え方?)」がありましたが、特段注目・報告すべきものはなく、予想どおり「完全スルー」でした。これは、検討会も規制委・規制庁も、「1号機ICの運転操作問題の解明」が「東電の責任+国の責任」の解明・追及に繋がることを恐れて、徹底的に「スルー・無視」しようとしているからだと思います。
なお、同会議を報じた9.18~の各紙は、規制庁役人(と東電)の思惑通り、3.23頃のIC作動復活(ICタンク水A系統の15%減少理由)を取り上げていましたが、それは事故原因究明とは掛け離れた規制庁役人個人の趣味的関心事項でしかなく、論点ボカシの“大本営発表=情報操作”でしかありませんでした。取材記者にジャーナリスト意識があれば、せめて添付資料の「パブコメ結果」に実際に目を通して、「ICの運転操作・保安教育」で事故を防げた可能性が指摘されていること、そしてそれらを規制庁・規制委が「完全スルー」した事実も、少しは報じてほしいと思います。
唯一、「津波前後のIC に係る解析については、IC の持つ冷却機能や作動時の原子炉の挙動など、安全機能の本質的な部分について今後も本検討会で調査を継続していきます」<意見2-4に対する9.17考え方>とのことなので、今後の検討結果を待ちたいと思います。
なお、<意見2-4>で筆者は、「規制庁岩野係長は「55℃/h制限はスクラム時には適用されないというふうに認識をしております」と明言した上で、「東京電力におかれてはここを踏まえて次回以降、説明のほうをお願いします」と要望していました<47回議事録:24頁>。ところが東電は、その後の会合でも、保安規定同条項を踏まえた最善・適正な操作について一切説明をしていません<47~50回議事録>。」と指摘しましたが、それに対し、9.4検討会でのパブコメ意見に対する「考え方」では‘第48回検討会で議論済み’とのことでした。そこで、規制委に9.8メールで具体的に議事録の当該頁を尋ねたところ、規制庁担当者からの10.2メールで、「…敦賀1号さんとか、海外のプラントとの情報共有、あるいは、シミュレーターとかの手順書が運転員にあまり易しくないんでないのという話については、おっしゃるとおりだと思っていまして、今回の教訓かというふうに考えてございます。」<37頁>との東電飯塚氏の発言部分です、との回答がありました。どこが‘議論済み’なのか筆者にはさっぱり理解できませんが、このような“朝ご飯論法ですらない意味不明な東電発言”で‘議論済み’と説明・断定する規制庁役人の“読解力・忖度力”にはただただ呆れるだけだったので、それ以上の再質問は諦めました。
その代わり、でもありませんが、「保安規定77条3項」が現行規定(スクラム時には運転上の制限は適用外)に変更された際(H16.5.28以前)の東電の変更申請書・国の認可書を10.6付で開示請求を行ない、運転上の制限が異常時対応の妨げになることを両者が明確に認識して保安規定変更を行なったのかを明らかしようと思っていました。その後、二度の確認連絡で(10.16、11.6)、最終的に3つの申請・認可に絞り込まれましたが、最初のH13.1.5認可に係る文書は(別稿記載の硫化水素文書同様、既に廃棄された可能性大で)不存在と思われるとのことで、また、残り2つはこれから東電に開示の可否を問い合わせるため、開示・非開示決定にはさらに時間がかかる(年内にできるかどうか)とのことでした。いずれにしても、法に基づく申請・認可文書でも廃棄が着実に進められていることに、筆者は非常に危機感を覚えました。
さらに、予定していた「配管接続の無断変更問題」に係る初期工認書類の開示請求について、時間節約のために限定した「目次(17回の申請分)」が開示されましたので、それを見て関係しそうな部分を新たに開示請求しました。今後、文書提出者の東電に開示の可否を打診して、その後に開示・非開示決定がなされますので、まだ時間がかかりますし、多くが非開示となる可能性も大です。結果は後日報告します。
なお、それと関連して、国会事故調の参考資料にあった「平成6年頃の1号機の耐震バックチェック報告書」についても、何度も担当者とやり取りしましたが、最終的に現時点で規制委はそれらしき文書を保管していないということで「不開示」となりました。
時間とともに文書が廃棄される中で、新規資料入手の難しさを痛感しています。
<2025.11.11記 仙台原子力問題研究グループI>
